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五十嵐 寛; 加藤 功; 高橋 武士
PNC TN8410 91-274, 18 Pages, 1991/11
高レベル廃液中の準揮発性元素であるRu,TcおよびSeに対し、ガラス固化プロセスでの挙動を把握するため、トレーサを添加した模擬廃液の連続仮焼試験を行い、各元素の揮発率について800Cまでの温度依存性を評価した。さらに、Ruについては、バッチ仮焼試験を実施し、蒸発から仮焼が終了する500Cまでの各温度領域に対する揮発率を評価することにより、温度依存性をより明確にするとともに、硝酸による影響について評価した。トレーサ試験では、TcおよびSeの揮発率は、温度の上昇とともに増加するが、Ruについては、温度が高くなるほど低下する結果が得られた。また、バッチ試験では、硝酸濃度にかかわらず、仮焼時のRuの揮発量の多くは、200300Cの温度域における揮発によるもので、300C以上での揮発量は僅かであることが判った。
角田 直己; 佐々木 憲明; 永木 裕
PNC TN841 80-22, 104 Pages, 1980/04
高レベル放射性廃液を,ガラス固化体に交換するプロセスにおいて,前処理方法としての流動床仮焼法の技術的評価を行う目的で,内径4インチの小型流動床仮焼装置を用いて,模擬廃液の仮焼試験を行った。試験ではまず,動燃再処理工場で発生する高レベル放射性廃液の組成を,ORIGENコードを用いて推定し,その値から模擬廃液を合成した。次いで,主要な化合物についての熱分析や模擬廃液のルツボ仮焼により,仮焼の特性を把握した後,流動化を阻害するNaNO/SUB3の影響を除くために,種々の添加物について効果を調べた。模擬廃液の仮焼試験は(1)造粒法(2)飛び出し法(3)コーディング法の3方法について,主に仮焼炉の操作性や運転条件を把握することを目標として行った。その結果,溶融シリカを流動媒体とし,添加物として硝酸アルミニウムを用いるコーディング法が最も優れていることがわかった。なお,仮焼試験に先だち,各種の流動媒体の流動性を,ガラス製流動化試験装置により把握した。装置上の問題点としては,(1)廃液スプレーノズルの閉塞(2)オフガス中の微粉の処理(3)仮焼炉からの流動媒体抜き出しラインの閉塞が重要であり,ホットセル内での自動遠隔運転や保守に対して技術開発を要することを指摘した。